【昭和な話】あんパンが10円に値上がった時のショックな話

近所の酒屋さんで買っていたあんパン

 

私の小さな頃、あんパンと牛乳をセットで食べる事が、お昼やおやつの楽しみでした。

 

初めて一人で買いに行ったのが何歳の頃で、その時にいくらで買ったかは覚えていませんが、まだ小学生になる前に(多分5歳くらい)、あんパン1個が3円に値上がった記憶があります。

 

多分2円持っていって買うことができず、「1円高くなったんだー!」と思ったんですね。

それでも安く買えてお腹を満たしてくれるあんパンが、私は大好きでした。




 

そのあんパンはどこのあんパンだったのかも覚えていませんが、私の家の近くに第一パンさんのパン工場があり、私の住んでいた地域では、学校給食も商店街も第一パンさんの商品が中心になっていたんですよ。

 

そのため、私は第一パンさん以外のパンは知らなかったので、私の食べていたあんパンも第一パンさんのものだと思います。

 

今のように出来立てにこだわったり、他社さんに負けない商品開発を目指すような時代ではないので、昔からあるベーシックなあんパン。

これに牛乳があれば、私はそれだけで幸せに満たされたいました(大げさな話ではなく、本当に幸せを感じていたんです)。

 

バブル期には急激に物価が高騰した

 

その後、あんパンは少しずつ値を上げていきました。

3円が4円に、4円が5円にと・・・。

 

5円になった頃には、「あんパンが5円になったなんて、信じられないね!」と、家族や友達と話していたものです。

 

友達の1人は、「うちのお母さんなんて、もうあんパンなんて買わないって言ってたよ」なんて話をしていました。




 

あんパンはたしかに美味しいけれど、当時のあんパンは安い事に価値があったように思います。

 

あんパンの値段が上がった当時は、日本は高度経済成長期真っ只中。

次々に電化製品が発売され、それが飛ぶように売れていったのです。

 

電化製品に限らず、あらゆるものにおいて価格が高騰していきました。

そして、あんぱんの値上げも勢いを増す事になったのです。

 

とうとうあんぱんが10円に!

 

忘れはしないあの瞬間!

前日までは9円で、1ケタだったあんぱんの価格。

それが、10円になってしまったのです。

 

見た感じも食べた感想もずっと同じあんぱんなのに、10円になったということで、我が家では「高い!」と、買ってもらえない食品になってしまいました。

 

私が「幸せ」だと思っていた、牛乳とあんぱんのコラボを楽しむ時間を手放す事になったのです。

 

何とか親に値だって買ってもらっても、不機嫌になって「こんなものに10円なんて、高いのよ!」とあんぱんにブツブツ文句を言う親を目の前に、値だった事への罪悪感で幸せが半減してしまいました。

 

あんぱんには何の罪もないのに、そんなに怒らなくても・・・と、嫌な思いをしながら食べたものです。

今考えてみれば、急激にあんぱんが値上がった当時は第一次オイルショックの時期だったのでしょう。

 

突然値上げしたのはあんぱんだけではなく、製造過程でオイルを使う物全てが値上がったので、母の不満は家計を脅かす値上がりラッシュの中において「たかがあんぱんごときが値上がりするなんて!」というものだったのでしょう。

 



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それから数年後、母の気分も落ち着いて、たまにスーパーであんぱんを買ってきてくれるようになり、私に幸せが返って来ました。

 

その後、平均所得も物価も同時に上昇していきながら、まだ日本人は価格設定がうまくできなかったのだと思うのですが、あんぱんは100円を越え、120円、130円、140円と値上がり、高くなりすぎて売れない商品となりました。

 

いくらまで上がったのか、あまりに高額になると人はあんぱんに見向きもしなくなり、意識すらしなくなってしまいます。

それでパン屋さんが考えを改めて、価格設定を微調整している時期がありました。

 

少しずつ値下げし、130円になったり120円になったり。

そして、多分、100円か110円くらいで落ち着いたのでしょう。

パン屋さんも、単価を上げても売れなければ利益が得られないという事を理解したのだと思います。

 

今のあんぱんは、当時と比較すればほとんど焼き立てに近い状態で売っています。

そして、東京ではお手頃価格である60円程度のあんぱんから、高級パン屋さんで売られる数百円(お店によっては1000円を越えるものもあると思います)のあんぱんまであります。

 

それらを選ぶのは消費者ですし、高級あんぱんについてはお土産としても人気があるので、消費者の視点も変わってきます。

多くの商品から、消費者が選ぶ時代なんですね。

私にとっては、やはり昔からのあんぱんが一番ですけど。

 

今日は、そんなあんぱんのお話でした。

みなさんも、食べ物で幸せを感じる事はありませんか?

そのささやかな幸せ、ぜひずっと大切にして欲しいなと思います。

 

私は最近、アップルパイに浮気することも・・・。

あんぱんよ、ごめんなさい・・・。

 

 

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