出典 : ドラマ「僕のいた時間」DVD
ドラマ「僕のいた時間」は2014年1月~3月に放送されたフジテレビ系のドラマです。
難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)をテーマにした作品ですが、この三浦春馬さんにがALSのドキュメント番組を観て提案し、ドラマ化されたもの。
三浦春馬さん主演で、多部未華子さんが恋人役。
ALSだけではなく、2人の恋の行方、家族の想い、弟の人間関係や人生の選択、介護用品・AI・医療、ALSの未来についてなど、様々なテーマが織り込まれています。
テーマ曲は、三浦春馬さんが大ファンだったゆずさんの「よろこびのうた」。
撮影現場は東京都武蔵野市の吉祥寺、山梨県、埼玉県など色々です。
(住んでいるマンション mela kichijojiの場所は、吉祥寺ではなく世田谷区ですけどね)
公園のシーンは、三鷹市の井之頭公園や埼玉県のみさと公園。
ワインボトルを砂浜に埋めるシーンに使われた、富士山が大きく見える砂浜は、神奈川県にある森戸海水浴場です。
<第1話 難病と闘い 今を生きる青年の物語!! あなたは全力で生きてますか?>
澤田拓人(三浦春馬さん)と本郷恵(多部未華子さん)は就職活動中の大学4年生。
2人の出会いは、ある企業の面接試験でした。
たまたま同じ大学の学生であった2人は、その後、大学で再会。
2人は面接試験に落ち、その理由を会社まで聞きに行く事にしました。
その後、2人で海を見に行き、3年後の自分に向けて手紙を書きました。
そして、それをワインボトルに入れて砂浜に埋めたのです。
拓人の父親は山梨で病院の医院長をしていて、拓人は父親に買ってもらったマンションに一人暮らしをしていましたが、弟・陸人(野村周平さん)が大学に進学することから、陸人と2人で暮らすことになりました。
両親は2人とも、拓人よりも勉強ができる陸人に期待をし、世間体ばかり気にする人たちでした。
何も言わずに両親の心無い言動に耐え、就職活動を続ける拓人。
拓人と拓人の親友・水島守(風間俊介さん)、恵と恵の親友・村山陽菜(山本美月さん)は親しくなり、恵は次第に拓人に惹かれていきます。
また、守は陽菜に一目ぼれし、その想いが膨らんでいくのでした。
様々な事が起きる中で、拓人の体に異変が起き始めます。
拓人はサークルの先輩・向井繁之(斎藤工さん)とフットサルをしていると、脚が思うように動かず転倒。
また、恵の自転車のハンドルを持つと、手に力が入らず、自転車を倒してしまいました。
最初はあまり気にしていませんでしたが、症状が少しずつ悪化。
一方、就職活動で一緒だった同じ大学の知人・坂下(夕輝壽太さん)が、将来を悲観して自殺をしてしまいました。
坂下が亡くなったことから、拓人は自分の人生を見つめ直します。
その後、偶然、大手家具屋の面接で一緒になった拓人と恵。
拓人は面接で本音を話し、内定合格。
恵は落ちてしまいました。
高校生だった陸人も大学の医学部に合格。
両親は拓人の内定合格よりも、陸人の大学合格を喜ぶのでした。
<第2話 キスで結ばれた2人に忍び寄る病魔>
拓人と陸人との2人暮らしがスタート。
しかし、シャワーを浴びながら拓人は左腕に異変を感じるのでした。
拓人と恵は大学を卒業し、拓人の就職先では研修がスタート。
拓人が大卒の正社員であるために、高卒で非正規雇用である担当者から嫌味を言われながらも仕事を覚えていこうとしました。
私生活では、拓人と恵は次第に親しくなっていきました。
腕を組みながら相合傘で歩いたり、自宅でホームパーティーを開いたりする中で、恵の拓人への想いは大きく膨らんでいきました。
しかし、恵は就職先がまだまだ決まらず、ファミレスでアルバイトを続ける日々。
大学の奨学金を返済しなければならない事、生活の事が不安で、どうしても正社員になりたいと焦りを感じます。
そんな中で「役に立ちたいな。どんな仕事でも、誰かの役に立てたらいいな」という拓人の言葉が、恵の記憶に残るのでした。
拓人の症状は更に悪化していき、左手をうまく握る事が出来ない事から、ネットで症状を検索してみました。
すると、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の症状が見つかったのです。
その時、拓人は「まさか・・・」とパソコンを閉じてしまいましたが、悪化していく自覚症状から、自分がALSであるかも知れないと思い始めるのでした。
拓人と恵の関係は、ケンカをしたり仲直りをしたり。
しかし、二人はお互いの気持ちを理解し合いながら急接近し、一夜を共にしました。
<第3話 どうして、僕が…!?お母さん、助けて!>
拓人の右手は更に悪化し、整形外科を受診するも特に大きな病気は見つかりませんでした。
ですが、職場でテーブルを運んでいた時に、階段の上から手を滑らせて落としてしまい破損。
医師の勧めで神経内科を受診する事になりました。
何かあるごとに頭の中を過るのはALSの文字。
神経内科で検査を受けた結果、不安は的中し、ALSであることを知らされました。
「今の医学では、まだ治療法が見つかっていないので、長く病気と付き合っていく事になります」と。
拓人は医師から家族を連れてくるようにと言われていましたが、「一人で聞きます。家族、いないんで」と、その診断結果を一人で聞き、一人で抱え込んでしまいました。
翌日出勤すると、体調を聞いてきたスタッフに「四十肩みたいなもの」と嘘の説明をし、自分に出来る仕事を回してもらうようになりました。
自宅に帰ると、無心でペットボトルの蓋をいくつもいくつも開け、ALSと診断した医師の経歴を調べ、医師が信頼できる人かどうか(もしかしたら誤診ではないだろうか)と確認。
父親に電話をするも、突然、「誤診したことある?何回くらい?何パーセント?」と聞いてみる。
父親の答えは、「ないよ。ゼロだ」。
拓人にとってみたら、その言葉は「誤診であるはずがない」とでも聞こえていたのでしょう。
拓人は母親に打ち明けようとしましたが、母親は陸人の話ばかり。
母親は、唐揚げが好きなのは弟の陸人だと思っていましたが、実は拓人の大好物。
勘違いしている母親は「りくちゃんが好きだから」と、陸人のために唐揚げを作るのでした。
そんな母親を見て、誰にも打ち明ける事が出来ず、拓人は一人で涙を流しながら悩み続けるのでした。
繁之先輩は拓人の様子がおかしい事に気付いたのですが、拓人は笑ってごまかしてしまいました。
その後、恵と一緒に温泉旅行へ行きますが、それはまるで2人の思い出作りのよう。
また、就活に悩んでいた恵は老人ホームにボランティアに入り、それをきっかけに介護の勉強を始め、介護の道に進むことを決めました。
<第4話 好きだからこそ・・・。涙の決断>
陸人にも症状を気付かれましたが、拓人は陸人に、母親に言わないようにと口止めをしました。
しかし、医師より医療費の負担を減らすために特定疾患の申請をするべきだと言われ、そのためには家族に打ち明けなければなりませんでした。
また、自分がALSであるために、「大切な人ほど早く離さなければいけない」と、恵と別れる事を決めました。
しかし、病気の事を恵に打ち明けようとするも、何も言えずにごまかしてしまうのでした。
そして、恵を電話で呼び出し、恵に突然別れ話をする拓人。
恵が理由を聞いても、はっきりした理由を答えられず、「ちょっと重くなってきた。俺、メグとの将来とか考えられないから、別れて欲しいんだ」と、心にもないことを言って一方的に別れてしまいました。
ショックを受けた恵は繁之先輩のもとに行き、繁之の前で涙が止まらなくなりました。
その日、繁之は拓人を呼び出し、繁之の気になっている女の子が恵だと告げる。
そして、拓人の様子がおかしいと気付いていた繁之は、拓人に何があったのか聞きました。
拓人は「もう別れたんで、俺の事は気にしないで下さい」と自転車に乗ろうとするも、うまく乗れずに転倒。
その拍子に転がってしまった拓人のデイバッグを繁之が拾い、その瞬間に、デイバッグの中に入っていたALSの個人票を繁之に見られてしまいました。
「ALSなのか?だから恵ちゃんと別れたのか?病気の事、恵ちゃんは知っているのか?」と繁之が聞くと、拓人は自分の病気の事で精いっぱいだと答え、病気の事を恵に言わないように口止めしました。
「俺に何か出来る事はないか?」と聞いてくれた繁之先輩を振り切るかのように、拓人は「何もないんで」と去ろうとしました。
でも、たった一つ任せられることに気付き、拓人は振り向き、「シゲ先輩となら、メグ、幸せになれるんじゃないかな?」と、笑顔で一言言って去りました。
拓人はその帰宅途中に、今度は聴覚の異常に気付き、辛そうな表情をするのでした。
<第5話 前を向き生きる覚悟 僕は負けない!>
親友・守に恵と別れた事や、自分がALSであることを打ち明けた拓人。
恵は拓人と別れた悲しみから立ち直ろうと明るく振舞い、繁之はそんな恵のそばにいつもいてくれる存在。
繁之も守も、拓人がALSであることを知りながら、拓人の気持ちを考えて、恵には話そうとしませんでした。
拓人は職場で、今度は足に力が入らない事に気付きました。
職場の先輩スタッフにも次第に気付かれていきます。
だんだんと歩行が困難になり、拓人は職場に居辛くなっていきました。
そして、とうとう自転車に乗る事もできなくなってしまいました。
足にも症状が出てきたことから、拓人は職場の朝礼で、自分がALSであることをスタッフ全員に知らせました。
職場では、他の人たちがとても協力的になり、気を遣われることで、拓人は職場に居辛くなっていきました。
不安で潰されそうになって帰ってくると、実家から母親が上京。
弟・陸人が大学をずっと休んでいる事が分かり、陸人の事を心配して来ていたのです。
拓人にケンカ腰でひどい事を言う母親に本音を言うが、拓人がどうしてそんな事を言うのか、陸人の事で頭がいっぱいになっている母親は考えようともしませんでした。
その晩、「母さん、肩もんであげる」と、母親にマッサージをすると、母親は「どうしたの?突然・・・」と一言。
すると、拓人は初めて、自分の病気について母親に説明するのでした。
拓人の病気を知ると、母親は取り乱し、「すぐにお父さんに電話して、いいお医者さんに診てもらおう」と、父親に電話をしようとすると、拓人はその電話を止めるかのように「母さん!」と声をかけるのでした。
そして、「ごめんね。俺、将来の事は考えられない。でも、ちゃんと生きるから・・・」と涙を流しながら話しました。
一方、繁之先輩は恵に告白し、「俺の彼女になって欲しい」と告げますが、恵は「時間をください」と言い、拓人への想いにけりを付け、繁之との交際をスタートするのでした。
<第6話 今、僕にできること 一歩、踏み出す勇気>
3年の時が過ぎ、拓人は車いすを利用するようになり、自宅はバリアフリーの工事をし、母親は拓人の世話をするようになりました。
職場でも、拓人が到着する時に数人のスタッフが待っていて、みんなで拓人の乗っている車いすを階段の上まで運んでくれ、周りの人たちの協力のおかげで仕事を続ける事ができていました。
病気が進行するごとに、会社が拓人のできる仕事を用意して、拓人の居場所を作ってくれるのです。
私生活でも、拓人は守の誘いで電動車いすサッカーを始め、ALSで出来なくなっていく事が増える一方で、常に「自分の出来る事を見つける事が目標」だと明るく振舞いました。
恵はと言うと、介護の仕事をしていく中で、たまたまALSの患者を担当。
少しずつ弱っていくその人の世話をし、その人から「ALSの集まりに、新しい人が来たんだけど、その人も(恵と同じ)25歳なんだ」と聞かされます。
ですが、それが拓人だとは知らずに、その時はその患者さんの話を聞くだけでした。
そして、その患者さんと電動車椅子サッカーを見に行く事になり、恵と拓人は再会。
拓人は「メグと別れてから病気の事を知って・・・」と話しましたが、恵は拓人が別れを告げた本当の理由が病気なのだと知るのでした。
繁之からのプロポーズを受けた恵は、繁之と結婚生活をするはずの部屋で、抑えきれずに涙が溢れ出てきました。
拓人は、うまく文字が書けなくなった手で、ノートに「メグ 幸せでいてほしい」と一言書きました。
陸人はずっと大学を休み、ALSでありながらも友達がいて、楽しそうに過ごす拓人が羨ましく思えていました。
突然、拓人の前で涙を流しながら「助けて」と言う陸人。
人の気持ちを考えられないで、言ってはいけない言葉を平気で言ってしまう陸人に、拓人はしっかりと向き合いました。
そして、拓人に誘われて一緒に恐竜博物館に行くと、陸人は生き生きとした表情で楽しそうに恐竜の話をしました。
<7話 動き出す二人の時間 抱きしめたい!!>
恵と陽菜は守のあとをつけていき、車いすの拓人と会っているところに遭遇。
陸人も入れて5人で食事をすることになりました。
陸人は周りの人たちの気持ちが分からず、一人で長々と恐竜の話を続け、拓人に注意されました。
陽菜は守と陸人を外に連れ出し、拓人と恵を2人にし、少しだけ話ができる時間を作ってあげました。
2人はその間、思い出話をしました。
その後、実家から両親が来て、家族そろって話し合い、陸人は大学を休んで実家に帰る事になりました。
拓人も実家に帰るように言われましたが、仕事やサッカーを続けたいと言い、拓人は一人暮らしをすることになりました。
そして、いつも厳しい事を言ってきた父親が、拓人に「諦めるんじゃないぞ。治療法の研究は毎日続けられている。拓人、お前を絶対に死なせない」と告げました。
ずっと両親の視界に入っていないと感じてきた拓人は、病気をきっかけに両親の愛情を感じるようになりました。
一人暮らしになった拓人には、ヘルパーさんの助けが必要。
ですが、拓人の部屋に通う事になった新人ヘルパーは仕事が雑で、料理が下手。
そのため、拓人を心配した守が繁之と恵に会い、恵にヘルパーとして入って欲しいと頼みました。
恵は戸惑いましたが、繁之が「いいんじゃない?拓人さえよければ」と承諾。
恵は拓人の元に通うようになり、拓人への想いが抑えきれずに、思い出の海辺で拓人を抱きしめながら泣いてしまいます。
そして、繁之先輩に「ごめんね、一緒に暮らせない」と言うと、繁之は「恵ちゃんの気持ちの整理がつくまで待つ」と答えました。
その後、恵が繁之の元に戻る事はありませんでした。
<8話 俺のこと認めてよ、本当は叫んでたんだ! お母さん!>
陸人は「実家にいても(両親から)大学に戻れとしか言われないから、こっちに帰ってきた」と、マンションに戻ってきました。
拓人は、気持ちの整理がつかない事から恵に来てもらう事はやめ、繁之との結婚と恵の幸せを望むことにしました。
ですが、恵は拓人の元を訪ね、「私は拓人と一緒にいたい」と、真っ直ぐに本音をぶつけました。
別れ話をした時に病気の事を言わなかった拓人を責め立てる恵。
拓人は「もう二度と来るな!帰れ!」と怒鳴り、恵は帰って行きました。
翌日、拓人は職場に行くと、一人でトイレに行くことが出来なくなり、退社を希望しました。
それを聞いた他のスタッフが、「広告の仕事ならここでなくても出来るんじゃないか?それだったら家でも出来る」と店長に言い、自宅で仕事を続けていける事になりました。
ある日、母親に「これ、俺が作った広告なんだ」と広告を見せようとすると、母親はその広告を見ようともしませんでした。
そこで拓人は、本当は唐揚げが好きなのは拓人で、陸人はお母さんの喜ぶ顔が見たくて、唐揚げが好きなふりをし、お母さんに褒めてもらいたくて勉強を頑張っていた事を告げました。
拓人が「どうしてちゃんと見てくれないの?」と問い詰めると、母親も陸人と同じように、「いい嫁だと思われたい」「男の子を産んで医者にしなければ」と、父親や周囲の人たちの顔色を伺って生きてきたことを話しました。
拓人は母親に正直な気持ちを伝えた後、恵に会いに行きました。
「こんなんだけど、ほんとに俺でいい?」と拓人が言うと、「拓人がいい」と答える恵。
そして、2人はやり直すことになりました。
<第9話 お父さん、お母さんありがとう! そして>
拓人は恵を母親に紹介。
そして、拓人は恵の母親に会いに行き、また交際している事を伝えました。
その後、恵は自宅で母親に、繁之との結婚はどうするのか、拓人とやり直すという事がどれほど大変な事なのかと責め立てられました。
恵は「分かってる」とだけ言い、急いで仕事に向かいました。
また、拓人は繁之と待ち合わせ、恵とのことを許して欲しいと話しました。
繁之は拓人を殴り、自力で起き上がる事ができない拓人を優しく車いすに座らせました。
そして、「二度と来るな。もうお前たちに会うことは二度とない」と一言言って、去っていきました。
繁之にとって拓人はかわいい後輩。
繁之が拓人を殴ったのは拓人が許せなかった事も1つの理由ですが、拓人がこの先、繁之の事を引きずる事がないようにという思いもあり、憎しみ半分、かわいさ半分。
そして、恵との関係を許し、自分が身を引くという意思の表れだったのです。
両親はまた拓人と陸人の住むマンションを訪れ、父親は陸人の気持ちを考えずに大学に行くように説得しようとしましたが、拓人が陸人をかばおうとしました。
母親は息子たちの気持ちを考え、「お父さんの事は私が何とかするから、リクちゃんは自分のやりたいことを見つけなさい」と、山梨に帰って行き、父親を説得しました。
拓人は自宅での勤務も難しくなり、退社。
最後の作品である広告を母に見せると、母親は笑みを浮かべながらじっくりと広告を見てくれました。
もう、両親の視界に拓人が入っていないなんて事はありませんでした。
拓人の母は恵の母にあいさつに行きましたが、恵の母は2人の仲を「賛成できません」と伝えました。
その後、恵の母は恵を説得しようとしましたが、恵の意志は変わる事がありませんでした。
そんな中で、ALSの友達の訃報を聞き、拓人の気持ちは大きく変わって行きました。
拓人は「医学部に行きたい」と、大学の医学部を目指すようになったのです。
陸人が「恐竜の研究がしたい」と、医学部をやめて大学を受験し直したい事を父親に話すと、拓人も「医学部に行きたい」と言いました。
拓人がこれから受験しても、大学に入れるのは最短で1年後。
その時に拓人の体はどうなっているか分かりません。
そして、大学に入れても実習を受けられないので、卒業できるかどうか分からない。
ですが、「自分の気持ちだけはALSに奪われたくない」と、自分の意思を父親に伝えたのです。
すると、父親は「自分の力で未来を切り拓いて生きて欲しい。大地に根を張り、堂々と信念を持って生きて欲しい」という願いを込めて拓人という名前を付けた事を話し、2人の大学受験を許してくれました。
<第10話 最後の日記>
拓人の両親は改めて恵の母親にあいさつに行き、拓人のこれからの身体的な問題を説明し、深々と頭を下げました。
「恵さんを拓人の人生に付き合わせてしまい、申し訳ありません」と言うと、恵の母は、「恵は拓人君の人生に付き合わされているんじゃありません。恵は恵なりに覚悟を決めたと思います」と答え、恵の意志を尊重することをほのめかしました。
陸人はアルバイトをはじめ、自己紹介の時に自分の欠点を説明し、悪気なく人を傷つけてしまう所があると、他の人たちに理解してもらいながら仕事をするようになりました。
そして、アルバイト先で「君って面白いね」と言われた事を「生まれて初めて面白いって言われた」と大喜びして、拓人に何度も話していました。
アルバイトをする事は、陸人にとって、人としての自信を取り戻せる切っ掛けとなったのです。
拓人の症状は呼吸器にまで及び、人工呼吸器を装着するべきかどうか決断する時が近づいてきました。
拓人は、同じALSの友達が人工呼吸器を付けない生き方を選択し、亡くなった事もあり、拓人自身も人工呼吸器を付けないという選択をするつもりでした。
その友達は、「僕は人工呼吸器を付けずに死んでいくんじゃない。人工呼吸器を付けない生き方を選んだんだ」とメールをくれていたからです。
人工呼吸器を付けると、声を出して喋る事が出来なくなり、一度装着してしまうと二度と外すことが出来なくなります。
家族や恵とも話しましたが、拓人にとって生死をかけた大きな選択。
父親は「人工呼吸器を付けて延命すれば、その間に新しい治療法が見つかるかも知れない」と、人工呼吸器の装着を促しながらも、「まだ時間があるから暫く考えるといい」と話しました。
そして、拓人は恵に「死にたいわけじゃない。生きるのが怖いんだ」と涙。
恵は翌日、拓人に付き添うつもりで上司に「暫く休ませてください」と伝え、早めに帰宅しました。
しかし、拓人は自宅にはいませんでした。
しかも、手紙の入ったワインボトルもなくなっていたのです。
心配になった恵は守に電話をし、陸人にも伝えました。
そして、守は繁之先輩に電話をし、4人で必死に拓人を探し回りました。
そんな時、拓人はみぞれが降ってくる中でワインボトルを脇に抱え、車いすでびしょ濡れになりながら外を彷徨っていました。
その上、工事現場でバランスを崩して転倒。
拓人は地面に横たわったまま、自力で起きる事も出来ずにいました。
<最終話 命の選択>
救急車で病院に運ばれる拓人。
救急車の中では、小さな小さな声で「助けて下さい」と言いますが、救急隊員には聞こえていませんでした。
病院から自宅に帰ってくると、隣りに住んでいる少女(すみれ)が、拓人に介護ロボットの話をしました。
「私、大学は工学部に行って、こういうロボットを作りたい」と、言いました。
そして、拓人にイベントでスピーチをして欲しいと話しました。
その他にも、拓人の周囲の人たちは新しい夢を持ちはじめます。
守はいつかカフェを経営したいと話し、お客さんの希望に応え、「コーヒーぬるめとか、コーヒー、ストロー付きとか」、まるで拓人に合わせて考えているようでした。
陸人は、アルバイト先でトリケラトプス(恐竜)をスマートフォンの待ち受けにしている人に出会い、声をかけ、初めて仲のいい友達が出来ました。
「大学に行ったら友達がいっぱいできるんじゃないかなって、自信が出てきた」と、大喜び。
そんな中で、拓人は様々な介護用品を使用しながら、まだ文字が書け、出来る事がたくさんある事を知って行きます。
拓人はすみれの誘いに応え、中学校で講演をすることに決め、ALSについて話しました。
このスピーチはとても長く、このドラマを通して伝えたいことが凝縮されています。
生きる意味を考えさせられる内容なので、ぜひドラマを観て、三浦春馬さんの声で聴いてくださいね。
その後、拓人と恵は再び手紙を書き、ワインボトルに入れて砂浜に埋めに行きます。
今度は自分に向けての手紙ではなく、拓人は将来の恵に、恵は将来の拓人に、それぞれ書きました。
拓人は、病気が悪化する前に自分の声をデータ化し、それを顔の僅かな表情筋を使ってパソコンで再生できるように準備しておきました。
そのため、人工呼吸器を装着し、喋れなくなった後でも、そのデータを使って恵と会話を続ける事ができました。
恵はベランダの植木鉢に種を撒き、それが青々と育っていきました。
その植木は、まるで二人の未来を象徴しているよう。
拓人は多くの介護用品やAI技術、医療により支えられ、何よりも恵、家族、先輩や友人の温かさに包まれながら生きていくのでした。
<2人を引き寄せる運命>
第1話で拓人と恵が砂浜に行ったとき、拓人が言った「会うべき人とは絶対に会えるんじゃない?」という言葉が、2人の心にずっと残っていました。
一度は別れ話をし、恵は拓人との恋に終止符を打ちましたが、ホームヘルパーになった恵は、仕事でALS患者である今井保(川原健二さん)の介護をする事に。
彼はALSの集まりで拓人と親しくなっていたので、拓人が電動車椅子サッカーをしている体育館に、何も知らない恵と2人で行く事になりました。
恵はそこで初めて、拓人がALSだという事を知り、その偶然に驚きながら、「会っちゃったね」と拓人に言うのでした。
その時、二人の頭を過ったのは「会うべき人とは絶対に会える」という言葉。
その後、恵は保から「どうしてヘルパーさんになったの?」と聞かれた時、「それは、なるべくしてなったんだと思う」と、ヘルパーの仕事についても運命を感じていました。
また、恵と別れた繁之は、守と2人で話をした時に、「最初から決まっていたんだよ、あの2人が一緒になる事は。予定外だったのは俺だけだったんだ。彼女の事を本気で好きになった」と話します。
誰が2人を引き離そうとしても、たとえその未来がどれほど大変なことになったとしても、拓人と恵は結ばれる運命でした。
特に恵の真っ直ぐな想いに感動です。
<三浦春馬さんの役作り>
このドラマの放送当時、三浦春馬さんは役作りのために減量していた事を話していました。
何キロ減量したのか、私の記憶は定かではありませんが、「そんなに?!」と思ったのは確か。
ドラマの進行に合わせ、日々弱っていく拓人を演じるために、かなり体重を落としていました。
なので、1話の拓人と最終話の拓人を比べると、最終話の方が顔がほっそりとしています。
「僕のいた時間」は、三浦春馬さん自身が提案してドラマ化された作品なので、全身全霊で撮影に臨んだそうです。
そのため、春馬さんがこのドラマにかける思いは大きく、一つ一つの動作についても「生きる事の意味」を真剣に考えながら、拓人になりきっていたのだとか。
自転車やフットサルで転倒するシーン、会社でのトイレのシーンなど、ALSの人たちの事を必死で理解しようと努めて演じていらっしゃったことでしょう。
そんな三浦春馬さんの渾身の演技、多くの方に観て頂きたいなと思います。
<自分への手紙>
第1話で、拓人と恵が富士山の見える砂浜で、3年後の自分に宛てた手紙を書くのですが、そこでは恵だけが手紙を書き、拓人は白紙のままでした。
手紙は、その時2人で飲んでいたワインのボトルに入れ、砂浜に埋めました。
拓人は病気になり、そのワインボトルを掘り返し、改めて手紙を書きました。
以前は目標を見つける事が出来なかった彼ですが、病気になり、命の大切さを感じ、「今を生きていますか?」と書き込んだのです。
ドラマの所々で流れる時計の音と合わさり、「今」という時の大切さを感じます。
何をするにも今しかない。
今できる事でも、何日後には出来なくなってしまうかも知れない。
「病気と共に生きる」ということは苦しんで生きるという事ではなく、「今を大切に生きる」という事なのかも知れません。
拓人を見ていると、そんなメッセージを感じます。
また、恵も砂浜にボトルを掘り返しに行きましたが、それは拓人が既に掘り返した直後。
恵は「会うべき人には絶対に会える」という拓人の言葉を思い出しながら、ワインボトルが見つからなかった事を「会うべき人じゃなかった」とでも解釈したかのように、拓人に「もう終われた(拓人への想いにケリを付けた)」と電話をしました。
しかし、その時、まだ拓人は砂浜にいて、恵の後姿を見ながら恵と電話で話していたのです。
「会うべき人には絶対に会える」という言葉が生きる、切ないシーンが泣けてきます。
<弟・陸人の好きな事>
野村周平さん演じる拓人の弟・陸人。
陸人はずっと医者になりたかったわけではなく、母親の喜ぶ顔が見たかったのと、子供の頃から自分が医者になるものだと思って育ってきたため、医者になること以外考えていませんでした。
勉強が出来て、周囲から「優秀」だと言われ、両親の期待を背負っていたのです。
ですが、勉強ばかりしてきたために周囲との人間関係が希薄で、友達が一人もいません。
大学に行くと、言っていい事と悪い事の区別がつかずに浮いた存在になってしまいました。
人の輪に入れずに苦しみ、次第に大学には行かなくなりますが、陸人が見せる顔は暗い表情ばかりではありません。
恐竜の話を始めると生き生きした表情になり、話が止まらなくなるのです。
そんな陸人が話す恐竜の話題が、あまりにもマニアックで面白いです。
最終的に医学部をやめて、「恐竜の研究がしたい」と大学受験をやり直しましたが、そんな陸人が本当に好きな事を見つけていくシーンもおすすめです。
撮影に関するインタビュー
役(拓人)と自分の気持ちが混ざる瞬間もありました。
その中で不安定な時間帯もたくさんあったんですが、それでも現場のスタッフ、キャストのみんな、(三浦春馬さん自身の)家族、友人の温かさ、優しさ、支えがあったからこそ、この作品を作りきることが出来た。
だから、拓人と一緒に、僕は人の温かさ、支え、温もりを本当に感じた3カ月だったんじゃないかなと思います。
<三浦春馬さんのインタビューより>
ドラマ「僕のいた時間」は、三浦春馬さん自身の提案によりドラマ化された作品です。
そのため、澤田拓人役を演じるにあたって、春馬さんの意気込みが凄かったようです。
自分発信”の役は映像では今回が初めて。緊張してます。全身全霊で挑まないと。
春馬さんがALSをテーマに上げたきっかけは、あるドキュメンタリー番組でした。
春馬さんは「僕のいた時間」が撮影される前の年(2013年)に、「ラスト・シンデレラ」の撮影をしていましたが、その時に、マネージャーや撮影スタッフにALSをテーマにした作品を提案。
それが実際にドラマ化されるという事で、いつも以上に緊張し、真剣に取り組んでいたそうです。
普段からその役になりきってしまう春馬さんにとって、恐らく、本来の自分自身と拓人との境目を見失う事もあったのでしょう。
撮影後のインタビューでは、ご自身のご家族や周囲の方々への思いも語っていました。
そんな春馬さんが、拓人を通して話すセリフは、まるで春馬さん自身の心の声。
このページでは文字で表現する事しか出来ませんが、一人でも多くの方に、ぜひ、このドラマをご覧になって頂き、三浦春馬さんの心の声を聞いていただきたいなと思います。
これは私の個人的なお話ですが、実は、「僕のいた時間」のDVDを購入する時に、中国製の違法DVDに引っかかってしまいました。
Amazonで「新品」で検索し、ピックアップされた商品を何も考えずに購入したのですが、届いた商品は最悪でした。
画質が悪く、フリーズしてほとんど見られません。
しかも、早送りで見ていると、「この番組の提供は・・・」とCMに切り替わる画面が出てきたんですよ。
テレビで「僕のいた時間」が放送された時に録画したものだったのです。
そんなの、うちのハードディスクにずっと残してありますし、三浦春馬さんの違法DVDでお金を稼ごうとしている事に腹が立ちました。
もちろん、警察にもアミューズさんにも報告しましたが、本当に許せないですね。
皆さんも違法DVDにはお気を付けください。
🌼今日は三浦春馬さんの一周忌🌼お別れの会は追悼サイトに!
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