<解 説>
「君に届け」の原作は、2006年1月~2017年12月に別冊マーガレットで連載されていた漫画です。
作者は椎名軽穂先生。
その後単行本となり、また、テレビアニメにもなりました。
そして、三浦春馬さんがご出演しているこの映画は2010年に上映。
ストーリーの舞台は北海道。
撮影場所は栃木県と群馬県でした。
映画『君に届け』予告編 / マイシアター公式チャンネル-Mytheater Official Channel-
春馬さんの笑顔が爽やかで眩しく、今でもたくさんの人たちから愛されている映画です。
<あらすじ>
高校の入学式の日、桜の木の下で道に迷っている風早翔太(三浦春馬さん)に、黒沼爽子(多部未華子さん)が声をかけて道を教えたのが二人の出会い。
その時に、爽子の頭に落ちてきた桜の花びらを風早君が手に取り、それを爽子に手渡します。
爽子はその花びらを押し花にし、ずっと大切に持っているのでした。
風早君は風早君で、この出会いの時に、桜を見ながら笑顔になった爽子に惹かれ、時の流れとともにその思いはどんどん大きくなっていきました。
爽子は普段、表情の暗い女の子で、あだ名は貞子(さだこ)。
世界的に話題になった日本のホラー映画「リング」に出てくる幽霊の名前です。
その暗い雰囲気から友達がなく、いつも独りぼっち。
一人でいるのが当たり前で、一人でいる事に慣れていました。
いつも誰かのお役に立ちたいと「一日一膳」をモットーに、ゴミ箱にあるペットボトルのキャップを外して分別したり、モップをキレイに整えたり、倒れた自転車を起こしたり。
風早君は、そんな爽子をいつも見つめていました。
同級生たちが爽子を怖がって「呪われる」などと噂をしているのに対し、風早君は爽子を「勘違いされやすいけど、いい子だよ」と言いました。
そして、いつも一人でいた爽子にも、クラスの肝試しを切っ掛けに、矢野あやね(夏菜さん)・吉田千鶴(蓮佛美沙子さん)の2人と友達になるのでした。
爽子にとってみたら初めての友達。
席替えの時には爽子が一番最初にくじを引き、その席に座ると、クラスメイトが爽子の近くに座りたくないとザワつきました。
ですが、風早君が「俺、くじパスな!」と爽子の隣りの席に座ると、あやね、千鶴、真田龍(さなだ りゅう / 青山ハルさん / 千鶴の幼馴染)が爽子の周りの席に「私も・・・」と座り、爽子の周りに友達が集まりました。
爽子は嬉しくて涙をこらえるので精一杯。
この日、龍の家がラーメン屋を営んでいる事から、爽子は風早君、あやね、千鶴と共にラーメン屋へ。
初めての寄り道をして胸がいっぱいになる爽子の隣りには、何気なく風早君が座っているのでした。
ラーメン屋を出ると、風早君は少しでも長く爽子といたいのか、自分の家は逆方向なのに、「もう遅いから送っていくよ」と自転車を押しながら、爽子と歩いていきました。
その後、風早君のことをずっと好きだった胡桃沢梅(くるみざわ うめ / 桐谷美玲さん / 以下、 クルミと記載)が、風早君の視線が爽子を追っているのに不安を抱き、何とか引き離そうと企てるが失敗。
ずっと風早君だけを見つめてきたクルミは、風早君に振り向いて欲しくて努力をしてきたのに、風早君の視線は爽子へ。
「(どんなに努力しても)そんなの、風早が好きになってくれなきゃ意味ないじゃん」と、爽子に言うシーンがあまりにも切ない。
風早君は何度か爽子に告白しようとするのですが、いつも言いそびれてしまい、「いつか君に届くだろうか?あの時感じたこの気持ちが。大きくなったこの気持ちが」と、風早君は心の中で呟くのでした。
そんな風早君がバス停でついに爽子に告白。
その後の話は、ぜひ映画でご覧ください。
きっと、何度も見ている方は多いでしょうけれど・・・。
<三浦春馬さんの笑顔が爽やかすぎる>
何と言っても、この映画は三浦春馬さんの笑顔なくしては語れません。
爽子が「(風早君は)爽やかで出来ているんじゃないかと・・・」と言うように、暗くて不気味だと思われている爽子に対しても、爽やかな笑顔で「おはよう」と声をかける風早君。
三浦春馬さんだからこそ、この雰囲気や輝きを魅せてくれたのでしょう。
春馬さんは常に、カメラさん、照明さん、音声さんなど、スタッフの皆さんあっての自分だという話をしているのですが、春馬さんでなければこの輝きはなかったと思います。
真っ直ぐに爽子を見つめ、映画の所々で見られる春馬さんの笑顔が素敵です。
<爽子にまつわる噂と真実>
爽子は、学校で暗くて不気味なイメージで通っていて、落ちたハンカチを拾ってあげたり、転がってきたボールを拾ってあげたりするだけでも、それが爽子だというだけで、受け取った人がビクビクしてしまうのです。
「貞子(爽子)と3秒以上目を合わせたら呪われる」「貞子の隣の席に座ると成績が下がる」など、同級生たちは様々な噂話を信じてしまいます。
いつも明るいイメージの多部未華子さんが、この映画では暗くて気味の悪い雰囲気を出していたので、その演技力に驚くばかりでした。
かと言って、風早君の目に映る爽子は笑顔が眩しく、控えめな女の子。
いつも人の事ばかり考える、心の優しい子なのです。
そんな風早君にとっての可愛くて優しい爽子と、暗い雰囲気の爽子を同時進行で演じていた多部さん、素晴らしかったです。
風早君役は春馬さん、爽子役は多部さんで、本当にピッタリだったと思います。
むしろ、他の役者さんでは想像ができません。
<「黒沼に失礼だ!」と風早君が怒るシーン>
肝試しの罰ゲームとして、貞子(爽子)との1週間デート券を渡された風早君。
後ろの方でクラスメイト達が笑っている中、風早君が「笑えねえんだよ!」と真剣に怒るシーンです。
みんなにとったら不気味な噂がいっぱいの爽子でも、風早君にとってみたら大切な女の子。
「こんなの黒沼に失礼すぎる!黒沼は女の子なんだ」とデート券を突き返すのでした。
友達に、「えっ?貞子の事好きなの?」と、冗談交じりに聞かれ、否定も肯定も出来ずにいた風早君。
爽子が泣きながら帰っていく後ろから風早君が追いかけ、「みんな謝っていた」と話しました。
そして、二人が出会った桜の木の下で告白しようとします。
ですが、爽子が話し出すと告白のタイミングを失い、2人の関係はそのまま平行線を辿るのでした。
風早君の怒ったシーンと、桜の木の下での回想シーン、オススメです。
<「今の言葉、訂正してください!」>
爽子にとって初めてできた友達、あやねと千鶴。
独りぼっちだった頃の噂話はいつも、爽子の霊感・呪いに関するものだったのですが、その噂の矛先はあやねと千鶴に向けられていきました。
中学時代は「ヤンキー」だったとか、「援助交際」や派手な男関係に関する嘘の噂話が広められ、何気なくその噂話には風早君がからむようになりました。
たまたまトイレの中であやねと千鶴の悪口を聞いてしまった爽子は、その嘘を広めている女子たちに泣きながら、「今の言葉、訂正してください」と訴えるのでした。
気が小さい爽子が必死に闘う姿、感動的です。
<体育館で風早君が爽子の手を引いて連れていくシーン>
このシーンは、私が特に好きなシーンです。
風早君に片思いを続けるクルミが、爽子が龍に気があるような話を風早君に吹込み、龍と爽子が2人で話をしている体育館を、わざと風早君と通るのでした。
しかも、龍と爽子はクルミの書いた嘘の手紙で呼び出されていたのです。
爽子が龍と楽しそうに話をしているのを見て、風早君は自分の感情を抑えることが出来ず、龍とクルミの目の前で言葉もなく、爽子の手を引き、体育館を出て行ってしまいました。
そして、「龍の事、好きなの?」と聞くと、爽子は「好きです。でも、それは友達として・・・と言うか・・・」と、風早君の言葉の意味を理解していない様子。
爽子の言葉に笑ってしまいましたが、爽子を他の人に取られたくないという風早君の思いに感動です。
<大晦日の告白シーン>
2人の告白シーンは2回。
1回目は学校帰りのバス停、2回目は大晦日。
実は爽子も風早君の事が大好きだったのですが、爽子にとって男女交際はハードルが高い事でした。
風早君にバス停で「俺と付き合って欲しい」と言われても、長い間友達がいなかった爽子には、「付き合う」という言葉の意味さえも理解できなかったのです。
そして、告白されることで初めて、付き合う事が交際を意味する事だと知りました。
一緒にいるだけで十分に幸せだと思っていた爽子には、風早君との交際なんて考えもしなかった事。
ですが、大晦日には爽子が風早君を探し回り、2回目の告白シーンへ。
うまく話すことが出来ずに頑張っている爽子を見て、風早君が「いいよ、ゆっくりで」と声をかけるところなど、春馬さんの優しい声に、温かい気持ちになりました。
三浦春馬さんが「君に届け」に出会ったのは、アニメの放送でした。
ちょうどサムライハイスクールの撮影をしている時期、きついアクションシーンでクタクタになって帰ると、テレビで「君に届け」がやっていたそうです。
撮影が終わってクタクタになって深夜、家に戻ってテレビをつけたら、偶然やっていて。
登場人物たちの純な思いが詰まっていて胸がキュンとしたというか、その世界に魅かれて気持ちを持っていかれてました。
登場人物たちの純粋な思いに「胸がキュンとした」なんて、尚更この作品が好きになってしまいますね。
また、本当にアニメの爽子が気に入っていたそうですよ。
そんなアニメが映画化する事になり、「君に届け」との出会いに運命的なものを感じた春馬さん。
じつは「この仕事(俳優)が本当に好き」と自信をもって言えるようになったのは最近なんです。
今年(2010年)に入ってから。
それは僕がちょうど20歳になったからではなく、いろいろと挫折していく中で自分という人間を否応なく見つめ、ようやくそう言えるようになったんです。
この『君に届け』の撮影に入る前がキツかったですね。
すべてに自信を失っていた。
忙しすぎたこともありますが、ちょっと精神的にも参っていたんですよね。
私も、「サムライハイスクール」の最終回の番宣で、「(撮影中)ずっと辞めたいと思っていました」という言葉を、春馬さんが19歳の時にテレビで聞いたことがあります。
アクションはCGで加工できるとしても、舞台やドラマの撮影に追われながら仕事が本当に辛かったようで、ずっと悩んでいたのでしょう。
いつも楽しみにしていた「サムライハイスクール」の番宣だったので、そんな春馬さんの言葉に私はビックリしました。
ですが、この「君に届け」の撮影は、ある意味、春馬さんの心をクールダウンさせてくれたのだと思います。
アクションやミュージカルのダンスもなく、体もラクだったと思いますよ。
春馬さん自身が愛した作品で、風早翔太の役を演じ、役者としての自信を持つ事ができたようです。
そんなアニメ「君に届け」を見たら、当時の三浦春馬さんが感動したシーンに共感できることでしょう。
20歳の頃、春馬さんは風早君とは違い「好きなコには好きって言う」と仰っていました。
それもストレートにではなく、相手に喜んでもらえる事を考えながら行動し、さり気なくアプローチをしていたのだそうです。
シャイな春馬さんの恋バナについても、心が洗われるようですね。
三浦春馬さんと多部未華子さんだからこそ、この映画がこれほど素晴らしい作品になったのだと思います。
まだ見たことがない方は、ぜひ御覧になって、三浦春馬さんの優しくて爽やかな笑顔を見て下さいね。
つづく
🌼今日は三浦春馬さんの一周忌🌼お別れの会は追悼サイトに!
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