最近、高校生2人が高齢者ドライバーの犠牲になり、テレビや新聞で報道されていますね。
私にも高校生の娘がいるので、本当に悲しい事故だと思います。
意識不明の状態が続いていますが、ただただ、回復して欲しいと願うばかり。
ですが、私は高校生の娘がいると同時に、母の運転をやめさせることができなかった、高齢者側の家族でもありました。
母は脳出血で倒れてから運転できる状態ではないので、大きな事故を起こす事はなく、事故を起こさなかっただけ良かったと思います。
ですが、運転はかなり危険だったんです。
交差点が赤信号だというのに加速し、一気に交差点を通過しようとした事もありました。
当時は70代で、私の運転する車の助手席で道案内をしてくれた時も、左折するべきところを右折と言ったり、正面が崖だというのに「まっすぐ進んで」と言ったり、全く道案内になっていませんでした。
そんな状態だったので、家族みんなで真剣に、何度も何度も運転をやめるように説得を続けていたのです。
一方、父の方はどうだったかと言うと、私たち家族が説得する前に、自分でも運転するのが不安になっていて、会社の人達から説得をされていたのもあったので、自分から運転をしなくなりました。
母も父のように運転をやめてくれれば良かったのですが、年をとるごとに頑固さが増し、本当に難しかったのです。
「運転しても大丈夫」と思えてしまうのか?
当たり前の事ですが、親は子より数十年長く人生経験を重ねているもので、それまで大きな事故を起こしていないから「大丈夫」だと思えてしまうのでしょう。
本人は「大丈夫」と思っていても、実際には周りの人や車が避けてくれている事もあるのです。
そして、それに気付かず、「まだまだ運転できる」と勘違いしてしまうのでしょう。
うちの母は「ゆっくり走っているから大丈夫」などと言っていました。
そして、何とか約束できたのが、「80歳になったら運転をやめる」という事。
病気で倒れたのが79歳だったので、どっちにしても運転はできなくなりましたけどね。
鍵を分からない所に隠す必要も
高齢で運転ができなくなるのではなく、加齢によって判断力が低下したり、身体能力が低下した時に、運転が危険になるのでしょう。
高齢でもしっかりと運転できる方もいらっしゃいますし、若くても危険な運転をする人たちがいます。
ですので、年齢だけでは判断基準にならず、免許証の返納を強制する事はできません。
だからといって、このままでいいはずはないので、制度の見直しも必要なのではないかと思います。
ご家族の申請によって免許証の返納を義務付けたり、車自体にナンバーロックを取り付け、ナンバーを解除しなければエンジンがかからない仕組みにしたり、何かしらの方法はあるのでしょう。
ですが、そんな未来の話をするよりも、大切なのは「今すぐ運転をやめさせること」です。
この記事を読んで勘違いしないで欲しいのですが、全ての高齢ドライバーに対して言っているのではなく、危険運転をする高齢ドライバーについてのお話です。
どうしても難しい時は、最終手段として、鍵を隠すしかなくなってしまうのでしょうね。
上から物を言わない
説得する時によくあるのが、子供や孫の立場にある方が命令口調になってしまう例です。
話をする相手にもよりますが、もしも「説得しても、言う事を聞いてくれない」と感じたら、ご自分の話し方を一度見直してみましょう。
高齢者の方は身体的に弱っているのかも知れませんが、皆さんから見た時に親であったり祖父母であったりするわけです。
上から下の者に対して言うような命令口調で説得しようとしたら、恐らく言い合いになって結論が出せなくなる事でしょう。
親にとっては、子供はいつまでも自分の下にいる存在で、孫についても同じです。
ですので、下の立場の人間から命令口調で話されれば、ムキになって反論したくもなるでしょう。
命令口調にも時と場合がありますが、出来る限り話し合いができる状況で説得してみましょう。
どうしても難しい時には、車の鍵を隠してしまうしかないのでしょうけれど、それは最終手段。
ご本人が納得できなければ、鍵を隠したところでどこからか車を借りてくるかも知れませんし、鍵を意地でも探し出すでしょう。
説得がどうしても難しい時にはどこかで相談したり、第三者に間に入ってもらう事も大切。
難しい問題ではありますが、しっかりとした解決策を見出していきましょう。
🚙危険な高齢ドライバーの家族に運転をやめさせるには?