先日、僕がお世話になっているとある居酒屋のマネージャーが、独立して店を出すためにその居酒屋を辞めることになったと聞きました。
マネージャーは1号店をオープンした当初からの一番の古株で、2号店、3号店と店舗を増やしてからは複数の店の立て直しをするくらいのデキるマネージャーでした。
社員が辞めてしまうというのは今回に限った話ではなく、以前にも、何人も優秀な社員が独立するために辞めていきました。
むしろ、優秀な社員ほど辞めていくと言ってもいいでしょう。
優秀な社員は一般に、普通の社員の3倍もの生産性があるといいます。
それに、新しく人を採用するためのコストや教育の時間コスト…
会社の資産である社員を失うのは、思っている以上に痛手です。
(居酒屋のオーナーは「頑張れ」と送り出しましたが…)
あなたならどうしますか?
実は、アメリカの飲食業界でも、「デキる人ほど辞めていく」という悪循環が同じように起きています。
しかし、アメリカ第3位のレストランチェーンの「アウトバック・ステーキハウス」は、こんな予想外な解決策をとってその悪循環を断ち切ることに成功したのです。
成功のカギは、他では考えられないような報酬制度だった。
彼(CEO)は、店長になることに興味を持つ若い人たちに、アウトバック・ステーキハウスに250万円投資しないかと誘いをかけたのだ。
つまり、仕事をするにもかかわらず、逆にお金を払う必要があるという。
それが、CEOが切り開いたビジネスモデルだった。
新しい店長は250万円を「支払って」その店に5年とどまる。
アウトバックは最初の3年で彼等にレストラン経営について教え込み、それなりの賃金を支払う。
その後の2年は、その新人店長が自分の力で経営にあたる。
そして、もし5年目に一定の実績を残せば、1000万円のボーナスを貰える。
最初に支払ったお金が4倍になって戻ってくるのだ。
もし新人店長が同じ店にさらに5年とどまる契約を交わせば、一時金として1000万円を、次の5年に5000万円相当の株式が与えられる。
こうしてアウトバックは、何人かの20代の若者を億万長者にした。
店長の90%は5年同じレストランにとどまり、80%が10年以上とどまった。
CEOがその座を降りる頃には、アウトバックはアメリカで第3位の規模で、利益ではトップのレストランチェーンに成長していた。
重要なのは報酬の金額ではありません。
(日本の小さな飲食店で1000万円の給料なんて到底払えませんよね)
ここでのポイントは、「社員に夢を与える」ということです。
アウトバック・ステーキハウスに入ってきた新人店長は、
「自分の店を持てる」
「固定給ではなく、自分の成果に応じた報酬が得られる」
という夢を実現できる手段が手にはいります。
これを冒頭の飲食店に応用するなら、新しい店舗をフランチャイズ化してマネージャーに経営を任せ、利益に応じて特別な報酬を与えることで、マネージャー自身で店を出すより安全に夢を叶えることができるという選択を取らせることができるでしょう。
他の業種でも、例えば新規事業のマネージャーとして経営の決定権を与えたり、プロジェクトリーダーを任せ、成功報酬を約束したり、様々に応用ができると思います。
もしあなたにも、安心して事業を任せられるような優秀な人材がいるのなら、「夢を与える」ということを実践してみてはいかがでしょうか?
PS.
今日のメールで紹介したのは『スケーリングアップ』の「人の問題」に関する部分の一部です。
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