米国科学雑誌「New England Journal of Medicine (NEJM)」によると、米国ニューヨーク州の飼い猫2匹から新型コロナウイルスが検出されたそうです。
また、ニューヨーク市の動物園で、トラやライオンなどのネコ科の動物にも、新型コロナウイルスの感染が報告されているのだとか。
(2020年5月13日オンライン速報版掲載/東京大学医科学研究所HPより一部転記)
また、厚生労働省のHPによると、イヌにもコロナ感染らしき事例があり(コロナとは断言していない)、ペットを飼う人たちにとってコロナ問題は非常に深刻な問題になっています。
日本獣医師会の報告では、インドの動物園においてネコ科の動物に感染した事例や、ベルギーやアメリカで猫への感染が報告されています。
コロナは人間だけではなく、ペットにも感染するというのが怖いですね。
動物病院にはコロナ専門病院はありませんし、いつもの担当医に診て頂きたくても難しいところ。
それに、ペットに感染した場合の症状が分からなければ、飼い主さんは動物病院に連れていくべきかどうか判断できないでしょう。
そこで今回は、飼い主さんが猫の症状を判断するためにコロナの感染例をまとめ、「コロナかも知れない」と思った時の対応の仕方を挙げてみようと思います。
猫がコロナに感染した場合、これまでの症例から呼吸器症状と消化器症状が報告されているそうです。
東京大学、米国ウィスコンシン大学、国立国際医療研究センター、国立感染症研究所の共同研究「ネコを用いた新型コロナウイルス感染伝播実験」によると、コロナウィルスに感染した猫に同居猫がいる場合、猫から猫へと感染する事が分かりました。
実験は3組のペア猫で行われ、片方の猫が新型コロナウィルスに感染した状態で生活をさせ、もう1方の猫を検査するというもの。
実験の猫たちは、3組とも同居猫に伝搬し、ウィルスが呼吸器でよく増える事が分かりました。
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今のところ、猫のコロナウィルス感染症状については情報が乏しく、上の動画をお借りして、東京大学医科学研究所の情報と合わせながら考えることに致しました。
動画のルルちゃんはコロナに感染してしまったのですが、飼い主さんやそのご家族にコロナ感染者はなく、まさかご自分の猫ちゃんがコロナに感染しているとは思わずに動物病院で受診させたそうです。
猫のコロナはヒトから猫に感染したと考えられていますが、その後、猫から猫に感染するという事が分かっているので、他の猫から感染したのかも知れません。
ルルちゃんがどうしてコロナに感染したかは分かりませんが、何よりも大切な事は、私たちはコロナに感染した猫ちゃんとどう向き合うべきかということ。
それを知るために、ルルちゃんの症状からコロナについて考えてみたいと思います。
この動画の中で、ルルちゃんの飼い主さんは獣医師のお話を以下のようにお話しています。
<コロナの症状について獣医師のお話>
・コロナウィルスは腸に悪さをして、血便や下痢などを引き起こす。
・一度かかると治す方法はなく、自然に治る事もない(2019年12月現在では)。
・免疫が上がれば症状を抑える事ができるので、コロナと上手に付き合っていく必要がある。
・(ルルちゃんは子猫なので)1歳になると体が変わるので、症状が出なくなることもある。
・ウィルスは体内で猫伝染性腹膜炎ウィルスなどに変異し、命に係わる事がある。変異させないためには、ストレスを与えない生活を心がけるといい。
そして、検査に至るまでの飼い主さんのお話はこちら ↓
<ルルちゃんの症状>
・ご飯をよく食べ、よく遊び、一見、何事も無いような雰囲気。
・いつもやっているお尻のチェックをすると、赤茶色の水滴が一つ見られ、暫くそれが続く。
・一時的に水滴は止まるが、翌週には赤みを増した水滴とピンクっぽいの粘液がお尻に付着。
・その後、真っ赤な血がお尻に付着し、赤みがかったウンチを持って通院。サプリメントをもらう。
・サプリメントに効果が無く、他のサプリメントにかえたり、病院食を試す。それでダメなら「コロナかも知れない」と医師から言われる。
・1回目のサプリメントから色々試し、良くなったり悪くなったりを繰り返す(2~3週間)が、最終的に出血したので遺伝子検査を受ける事になった(2019年12月時点での検査料は17,000円)。
・サプリのお陰で出血は止まるが、コロナに感染している事が分かった。
・気を付けている事>ストレスを与えない、排泄物はすぐに片付ける、トイレなどは次亜塩素酸ナトリウムやアルコールなどで毎日消毒。
ルルちゃんの件は1つの症例ですが、猫がコロナに感染すると呼吸器症状と消化器症状が見られるという事なので、何かおかしいなと思ったらその症状をメモしたり、吐瀉物や排泄物をチェックしましょう。
飼い主さんにコロナ感染者がなく、猫ちゃんに変化があった場合は、まずは動物病院に電話をして、その症状を説明しましょう。
猫から他の動物に感染するかどうかは定かではありませんが、猫から猫に感染する事は分かっているので、他の猫ちゃんに感染する事がないように、獣医師の指示に従いながら通院しましょう。
また、飼い主さんやそのご家族などがコロナに感染している場合は、保健所に問い合わせる事も可能です。
その場合は、コロナ感染者や濃厚接触者が動物病院に行く事は出来ないので、猫ちゃんを病院に連れていく事は難しい話になるでしょう。
ですが、猫ちゃんも具合が悪いので何とかしなければなりません。
動物病院に事情を話して対応して頂くか、保健所に飼い主さんの症状を相談するとともに、猫ちゃんについての指示も受けましょう。
保健所や病院の対応の仕方は、猫ちゃんの症状やお住まいの場所によって異なるでしょうから、まずは電話でご確認を!
それから、こんな事は滅多にないとは思うのですが、どうしても猫ちゃんの受診を断られるような状況になった場合、国内には感染症疾患を受け付ける病院が約1000件ありますので、下の青い文字をクリックして、お近くの動物病院を確認してみて下さい。
猫ちゃんも飼い主さんもずっと元気で幸せに過ごせるように、もしも「変だな?」と思ったら、なるべく早く医師や保健所に相談し、様子を見ながら治療・検査を進めていきましょう。
※参考サイト
※参考動画
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